台湾茶の十大銘茶、政府公認茶については説明しましたが、
大陸の中国茶についてはどうなっているのでしょうか。

中国語のウィキペディアで調べてみると、以下のようになっていました。

1 　西湖龙井（绿茶）
2 　太湖碧螺春（绿茶）
3 　黄山毛峰（绿茶）
4 　庐山云雾（绿茶）
5 　六安瓜片（绿茶）
6 　君山银针（黄茶）
7 　信阳毛尖（绿茶）
8　 武夷岩茶（乌龙茶）
9　 安溪铁观音（乌龙茶）
10　祁门红茶（红茶）

ただし、最初に但し書きがあります。

中国十大名茶是十种在中国比较具有代表性的名茶。不过，关于中国十大名茶说法不一，此处所列的是最具代表性的说法。

「不过」は「しかし」という意味です。中国十大銘茶は中国を代表するお茶だが、不一だと言っています。つまり、他にも有名なお茶はあるよということです。

たとえば、私の好きな鳳凰茶は、福建省のお茶ですが、載っていません。代わりに香港四大銘茶の項目に載っていたりします。鳳凰茶だけで無数の種類があります。

後は、8の岩茶も1種類だけのように見えますが、たくさん種類があって、ファンの多いお茶です。私の住んでいた京都に岩茶房という岩茶だけのカフェがあったほどです。関東が本店のようですが。

中国土産で多くの人が買うのは、9の安溪鉄観音でしょう。茶葉の色は緑、丸まっていて、水色も黄緑から緑の台湾で言うと高山茶や凍頂茶のようなお茶ですが、草のにおいがきつめのお茶です。台湾茶とはまったく違います。

この緑色の青茶の系統ではおそらく台湾茶の方がおいしいと思いますが、中国ではお茶が多すぎて、整理できないほどあります。比べるのは不可能だと思います。

上記のお茶リストの名前の最後に括弧で書いてあるのはお茶の分類です。明らかに緑茶が多いのがわかると思います。

10個中6個が緑茶です。他には烏龍茶が2個、黄茶が1個、紅茶が1個です。

他に白茶や黒茶と呼ばれるお茶がありますが、これもたくさんあるにも関わらずランクインしていません。黒茶はいわゆるプーアル茶です。

専門店があるほど大きな市場を持つプーアール茶ですが、これも中国が昔からつくってきたお茶です。弊店でも取り扱っています。安いプーアール茶は変なにおいがするものですが、いいお茶はまろやかで雑味がありません。複雑で繊細なお茶です。

十大銘茶のうち、4,5,7については知らない人が多い気がします。
次回説明します。