弊店で扱っているお茶はどれもおいしいです。台湾茶はとてもレベルが高く、弊店の茶葉は老舗の卸屋さんからほぼ全て取り寄せているので、安定したレベルのお茶が楽しめます。

大陸では龍井茶などの緑茶や、鉄観音（見た目は高山茶の茶葉に似ていて、緑色ですが味や香りはまったく違います。）、岩茶（台湾の木柵鉄観音に似てます。）が有名です。それに加えて、個人的に好きな鳳凰茶という変わったお茶もあります。今回はその鳳凰茶の話です。

中国茶にはあまり詳しくないのですが、鳳凰茶は非常に好きなお茶です。香港の近くの鳳凰山周辺で作られ、香港のお茶として有名なようです。

鳳凰茶については、台湾のウィキペディアには載っていませんでした。百度百科という中国の巨大サイトに詳しくありましたので、書いてみたいと思います。

長いので今回は鳳凰茶の種類についてです。こう書いています。

单枞分类

凤凰单枞有几十个株系与类型，据潮州凤凰茶树资源志介绍凤凰茶具有自然花香型的79种（株）、天然果味香型12种〔株〕、其他清香型16种〔株〕。用这些优异单株鲜叶制成的茶，如黄枝香茶、芝兰香茶、肉桂香茶等乌龙茶，既是茶树品种名，又是成品茶名。

因茶香、滋味差异，习惯将单枞茶按茶香型分为芝兰香单枞、黄枝香单枞、桂花香单枞、玉兰香单枞、杏仁香单枞、肉桂香单枞、柚花香单枞、姜花香单枞、茉莉香单枞等香型单枞茶，还有乌岽单枞茶王、乌岽群体单枞、乌岽八仙单枞、乌岽东方红、凤凰乌岽宋种单枞等高档茶叶。

鳳凰茶はよく鳳凰単枞と呼ばれます。「枞」という字は、日本の漢字で言うと、樅（もみ）にあたるようです。樅の葉に似て細長い茶葉だからこの呼び名がついたのでしょうか。。。

「天然果味香型12种」とあります。「种」は「種」の簡体字です。中国は全て漢字で表します。外来語でさえ漢字で表す程なので、手間を少しでも省くためでしょうか、簡単な漢字を作りました。それが簡体字です。日本の漢字に似た字でも簡略化されていたりします。

ちなみに脱線しますが、台湾では繁体字といって昔からの中国の漢字が使われています。台北に行ったときに覚えていることがあります。警察学校のバスか何かが道を走っていたのですが、そのバスに書かれていた字です。「台灣警察學校」とたしか書かれていました。湾も学も日本史の教科書に書かれているような昔の日本で使っていたような画数のやたら多い漢字でした。

台湾の小学生はこんな複雑な漢字を覚えるのでしょう。大変です。もしかしたら簡体字が使われているのでしょうか。。。

話を元に戻します。天然果味香型とあります。よく考えてください。これはお茶の話です。フレーバーティーではありません。何も加えず、お茶の葉っぱを揉んだり、日光に当てたりして、熱湯を加えると、果実のような香りが出てくるのです。

植物は動物とは違い、自分で動いて生殖ができないので、精子に当たる花粉を虫などに仲介してもらい、受精を行います。虫に寄って来てもらうには、派手な色の花を付けたり、良い匂いを漂わせたりして工夫する必要があります。

動物の子供に当たるのが種子ですが、活動範囲を広げるために、広い範囲に撒きたいところです。そのために、種の周りに香りや味のすぐれた果実を付けて、鳥や虫などに食べてもらい、糞などとして無作為にばら撒いてもらう戦略をとっています。

その植物にはもともと、果実や花を作る機能がありますから、花の香り、果実の香りの成分を作る能力があるのです。葉っぱの中にその分子もしくは分子に似た物があっても不思議ではありません。

鳳凰单枞には「天然果味香型12种」とあります。果物の香りの型が12種類あるのです。その上、「黄枝香单枞、桂花香单枞、玉兰香单枞、杏仁香单枞、肉桂香单枞、柚花香单枞、姜花香单枞、茉莉香单枞」とあるように、いろんな香りの鳳凰茶があるのです。。。

まとまりの無い文章になりましたが、鳳凰茶は無添加なのにニッキ、杏仁、きんもくせいなどいろんな香りのお茶があります。そしてそれは植物の機能を考えれば不思議ではないという話でした。

次回も鳳凰茶について書いてみたいと思います。