中国茶(台湾茶)の倭倖
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水出し茶 

先日日本に一時帰国しましたが、非常に暑くて閉口しました。昔は30度を超えることすら少なかったとよく聞くので、ネットで調べてみると、平均気温で言うと世界で100年に1度上昇のペースだそうです。

そう言われると大した上昇じゃないような気がしますが、自然というのは非常にデリケートなので、1度とはいえ大きいと思います。それに平均は少しの上昇でも、最高気温などの振れ幅が大きくなっているのかもしれません。

理科教師をしていたので、いろんなパラメータが気になるのですが、最近ふと思うのは「湿度が高くて暑い」というフレーズです。湿度の定義から考えると、湿度は水蒸気量ではありません。同じ湿度でも気温が違えば、水蒸気量は変わります。

体感温度の定義はわかりませんが、体に当たる気体分子の衝撃のようなものだと考えると、問題になるのは分子の数とスピード(重さも含む)です。スピードについては温度で示されます。気温は空気中の分子の平均のスピード(実際は「質量×速さの二乗」の平均)なので、後は分子の数が問題なのですが、これは空気中の水蒸気量であって湿度ではありません。

例えば、同じ湿度80%でも、20度の時の水蒸気量と、30度での水蒸気量は違います。当然後者のほうが多くなります。後はヒートアイランド現象も関係していると言われます。私の住むカリフォルニアは日射量が多いせいもあると思いますが、大きな木が多く、緑に囲まれています。日本で山手線から見える景色はどこもくすんだコンクリートばかりで愕然としました。

面積の大きな平面ばかりだと、風が当たって温度を下げる力が弱まります。輻射熱をより貯めこんでしまい、温度が高くなるという原理です。木の葉っぱは小さい面積が折り重なっているので、より冷たい風が当たりやすいのです。面積が広くなると、近辺の平面で温まった温風が来るので温度が下がらないのです。

カリフォルニアですら少し前は暑く、お湯を沸かすと室温も上がる気がして、めんどくさいので実家でやっているように水出しにしてみました。姉にもらった水出し煎茶を淹れた後というのもあります。

玉露など、特に日本茶は湯温を下げることで渋みを抑え、旨味や甘味のみを抽出できると言いますが、高山茶でも同じ効果が出ました。熱湯で入れると、美味しいのですが、しばらく置くと香りや清冽な口当たりがなくなりますが、水出しだと、高級な杉林渓や阿里山などに感じるような、新鮮な果物のようなフレッシュな味わいが感じられました。

1日放置すると結構出ます。何煎出るかわかりませんが、熱湯で淹れるより持つ気もします。大量に入れて冷やして常飲する方は水出しの方がお茶本来の美味しさを感じやすいかもしれません。


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